昔「キーボードスペシャル」という雑誌があった。作曲&キーボードの初心者~中級者向けの雑誌で、作曲&キーボード超初心者の僕は毎月購入し、勉強に励んでいた。その雑誌の中に有名人の「私の1stキーボード」というコーナーがあって、毎月楽しみにしていました。
というわけで、有名人ではない僕ですが、最初に買ったシンセサイザーはYAMAHA EOSB500です(たしか東野純正さんもEOSB500が1stキーボードだったと思う)。EOSが家に届いた日は、現像したての写真のように、今でも鮮明に覚えている。
25年以上前の-それはとてもよく晴れたうららかな3月の午前。宅急便で届いたEOSの段ボールを、未知の生物に出会うような感覚で、ワクワクしながら開けた。雑誌とカタログでしか見たことのない、憧れのEOS。初めて目にする本物のEOSB500は、窓から入ってくる陽の光をまとい、まるで輝いているように見えた。
使い方が分からなかったので、ガイドブックも一緒に買った(浅倉大介さんが監修だったと思う。なぜ処分してしまったのだろう。。。)。そのガイドブックに載っていたシーケンスフレーズを、手順通り恐る恐る打ち込んた。こんなやり方で本当にフレーズが作れるのだろうか?ちゃんと鳴るのだろうか?半信半疑でスタートボタンを押した瞬間に流れる鮮やかな16ビートのシーケンスフレーズ(TMネットワークのカモンレッツダンスの冒頭に流れるフレーズだ)。
時間にすれば5秒もなかっただろうけど、その時の感動のネジが今でも回り続け、作曲活動をしているような気がします。