どんな本?
様々なシチュエーション(恋愛とか季節とか)を想定し、そのイメージを曲にするノウハウが詰まっています。例えば「クリスマスの曲」と言えばみなさん様々な曲が思い浮かぶと思うのですが、そのエッセンスを抽出して曲として提示する、といった感じでしょうか。誰が聞いても「クリスマスっぽい」と思わせるような。そのエッセンスの抽出が50ありますよ、という本です。
良いと思ったところ
様々なシチュエーションの「雰囲気」を音で表現しているので、その手法が見られて勉強になります。どんなコード&メロディが、なぜそのシチュエーションに適しているのかが書いてあるので、コードを抑えることができれば雰囲気はつかめると思います。
全くの初心者には難しいかも
基本的に一つのシチュエーションにつきコード&メロディは8小節分しか載っていません。曲として仕上げるには、そこからどうやって広げていくか、という作業が必要になると思うので、DTMを始めたばかりで全く曲を作ったことがない、というような人は少し難しいかもしれません。
さいごに
曲を作るにあたっては、アレンジ込みで雰囲気を演出する場合がほとんどだけど、アレンジについては詳しくは書かれていません。本の85ページで「ちょっと本編から話がハズれてアレンジ的な話をしましょう」という記述があるので、アレンジ的な話はオマケ、といった感じです。
音楽的な引出しを増やすには良い本だと思います。様々なシチュエーションがあるので、ストック音楽に挑戦したい人なんかも参考になると思います。
梅垣 ルナ リットーミュージック 2011-11-25