夏目漱石が「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳したという話は、根拠とか出典はないみたいなのだけど、まあ一応そういうことになっている。
実際のところはさておき、「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳すのは見事だと言わざるを得ない。「言わざるを得ない」とか言って偉そうですが。
「I love you」の訳という前提で考えると、月を二人きりで見るシチュエーションは友達以上恋人未満の関係ではないだろうか、そして告白する方は月あかりに照らされる相手の顔を見てドキドキしつつもタイミングを見計らっているのではないだろうか-と勝手に妄想が捗ってしまう。この件については、妄想が捗るような訳は見事な訳、と言ってもいいような気がする。
他に「I love you」の訳で「月が綺麗ですね」的な慕情と妄想があふれる訳はないかなと考えてみたのですが、なかなか良い訳が見つからない。
「一緒にお風呂入りませんか」ぐらいしか思い浮かばない。どうしてもセクシャルな方向にいってしまう。煩悩の犬は追えども去らず。わんわん。
昔週刊少年ジャンプで連載していた「ハイスクール!奇面組」で、零君が唯ちゃんに「味噌汁を作ってくれ」と言って、唯ちゃんがプロポーズの言葉だと誤解した、という話があった。当時小学生だった僕は、なぜ味噌汁を作ることがプロポーズの言葉なのだろう?と意味が分からなかった。当時はタンポポの綿毛のようにウブでした。
今はそれなりに経験を積んで唯ちゃんの気持ちも理解できるようになったけど(一応解説すると、味噌汁は毎日作るもの→毎日一緒にいてくれ≒結婚しよう、ということ・・・だと思う)ということは、もっと人生の経験を積めば「I love you」のいい訳が思いつくかもしれない。
しかし煩悩の犬がなぁ・・・がるる。