雨は嫌い。
なんていうと雨に悪いけど。
野外のイベントなんかは心を込めて「晴れてくれ」だし、
イベントのない日でも雨が降れば「ああ、今日は雨か」と思ってしまう。
でも、2月に降る雨は違う。
新潟の冬は寒いし、雪も降る。
僕の住んでいる地域は「豪雪」地帯ではないけれど、
それでも日常生活に支障をきたすくらいの雪は降る。
降り続く雪の空を見上げ、早く春にならないかなぁ、とため息をつくことも多い。
そんな雪の日の中、2月の末頃だろうか、しとしとと雨が降ることがある。
雨が降るということは、雪が降るくらいには寒くない、ということだ。
その雨はつまり、春の訪れなのだ。
今年も2月の下旬に雨が降った。
ああ、そろそろ春なんだな、とその雨を見ながら思った。
2月に降る雨は、心から待ち望んだ雨なのだ。
雪は嫌い。
なんていうと雪に悪いけど。
でも、3月に降る雪は違う。
3月になれば暖かい日が多くなり、雪はほとんど降らなくなる。
だから3月に降る雪は、あんなに嫌いだったはずなのに、、
「良く降ってきてくれたな、ゆっくりくつろいでおくれ」と
慈しみをもって迎え入れることができる。
その雪は、つらかった冬との、別れのあいさつなのだ。
このようにして季節は移り変わり、僕の気持ちも移り変わるのだ。